(73)イノシシでポトフ 広報誌2025年4月号掲載

イノシシのポトフの写真

冬にイノシシの肉をもらった。スジが多いのでポトフにすることにした。
ポトフはフランス語で火の上の鍋といった意味だそうだ。
ココラに私の愛する「ミソゴタ」がある。季節の野菜やら山菜やら魚やら、あるものを入れミソで味をつけたゴッタ煮。一見ミッタクナイが食うとうまい。ポトフはそのシンルイのようなものだとヒャクショー=板前は直感した。ニホンのレストランや料理研究家が教えるそれとはちがう、もとはヒャクショーのザイゴー料理だと。

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(72)カンブツ 広報誌2025年3月号掲載

みのぼし大根、ナス、カブ、ズイキキ、ヤマクラゲ、硬い干し柿の写真

どういうわけだかカンブツをいっぱい作るハメになっている。
春のゼンメェー。夏、ユーゴーでカンピョー。秋、ヤツガシラの茎でズイキ。ハッチンで干し柿。コーコーダイコ(乾物ではないが)。ミノボシ(割り干し大根)。冬にサツマイモで干し芋。アワモチでカタモチ。去年はこれら定番にくわえてヤマクラゲ、さらにナス、カブまでしてみた。

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(71)ハタイモ 広報誌2025年2月号掲載

ハタイモの写真

ハタイモ(サトイモ)はずうっと作っている。畑の定番だ。しかし長らくあんまり上手にはできなかった。雨の多い年はできがいいなと思ったくらい。寒さに弱くてとっておくのも面倒だから、トレ秋に食う分ぐらいとれればいいやと思っていた。ちょっと負け惜しみ。しかし家のは売ってるのとちょっと味がちがった。(来歴不明)ヌルが少なくて、ややポクポク。ドダレ(土垂。品種名)だというが。形もふつうの俵のようでなく尻つぼみ。味もエビイモの血がまじったようなというか、あまい。うまいのには目がないタチなので、このハタイモを何とかジョーズに作れたらいいなと思った。うまくタネイモを冬越しさせるスブ(すべ、術)も見つけていたし。

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(70)ヤマクラゲ 広報誌2025年1月号掲載

スーパーの棚にヤマクラゲを見つけた。イッサだなあヤマクラゲ。買った。水でもどして炒め煮にした。コリコリしてうまい。中華料理のクラゲやメンマ、ザーサイなんかと同じ食感のなかまだ。年をひろうと、メハマラじゃないがいろいろ弱って、食うモンはヤッコイものがよくなりそうなものだが、私はまだコリコリが好き。

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(69)イネ刈り 広報誌2024年12月号掲載

空の写真

田っぽをしている。とはいっても三反に足りない小小百姓。機械を持てないのでアラカタ人まかせ。残る、肥やしまき、除草剤まき(ジャンボ剤なので楽のテッペン)、水見、田っぽのめぐらの草刈り何回か、溝掘り、スミガリぐらいがしごと。

今年は稲が「寝て」コンバイン作業がホッペタオシで遅れた。家はゲッパのほうなので十月に入ろうかというときに、やっとバンがまわってきた。

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(68)自分で覚える 広報誌2024年11月号掲載

面の写真

どういうふうにことば(文字ではない)をおぼえたのかは記憶にない。いわゆる「見よう見まね」ってやつでおぼえたのだろう。子や孫のそこも見ていたはずなのに、「おっ、さべった、さべった」とよろこぶばかりで、当人の中でなにがどうなったのかなんて、イッソわからない。なんだかんだしているうちにみんな、自分でなに不自由なくことばをさべられるようになっている。教えこまれたものではない。それが母語というものだ。

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(67)マンディ 広報誌2024年10月号掲載

今年の夏の暑さと湿気にはまいった。これが「地球温暖化」という抽象的なものの、体にこたえる実体験か。エアコンをほぼ使わない家に住んでるもので、南北の戸(ハキダシ)をあけはなして風を通してなんとかしのぐ。

朝起きると寝汗でべたべた。まずシャワー。すこしすっきり。畑にでる。いろいろ作業して昼に家に入ってまたシャワー。ヒレメシ食ってヒラスミは習慣になっている。一時間ほど。ふたたび外仕事。夕方シャワーしてから店に出動。終わって帰ってきて一杯のんでまたまたシャワー。一日4回だ。風のないときは扇風機をかけて寝る。一二時をすぎるといくぶん涼しくなる。酒の力もあり、しばし眠れる。あつくなって目がさめると扇風機。連続使用は体に悪いというのでタイマーにしているのでこうなる。朝起きるとまたシャワー…このくりかえしだ。地球温暖化め、人類のわがままのツケか。火山が大噴火して空にチリをまき散らして陽をさえぎってくれないかと思いたくもなる。噴火は困るが。

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(66)出てくるもの 広報誌2024年9月号掲載

ちょっとカザッキビ(風邪気味)でも畑にでる。ハナがでてくる。顔を前にだし指で片一方の鼻の穴を押さえてフンッしてハナをとばす。もうかたっぽうもする。子どものとき大人がしているのを見てマネしておぼえた。テバナ(をかむ)。ハナガミいらずでいい。ノラに限るが。タンがノドにからんでいるときもエッと吐く。ツバキ(唾)もペッ。ノラはどこででも、していいのでいい。

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(65)トーナ(薹菜) 広報誌2024年8月号掲載

青菜炒めの写真

春先のトーナは、うまい。ツミナ、アオナともいう。ナッパ、テャ(とは)こういうもんだ、と納得させてくれる味。それだから人々はずっと作り食べつづけてきたと、春がきて食うタッピに思う。

まだ雪があるときにスーパーなどで青いナッパを見ると、キョンナ(去年)の暮れからの「かこった」野菜ばっかりで、新鮮な緑に飢えているモンダスケニ、つい手をだしてしまう。……そして食っちゃ後悔する。まずい。いやみな味。損した。もう買わない。と思っても緑は本能を刺激してまた手を出させてしまう。自分で作ったのはアッケニ・ンーマイガンニ、ナーシテ売ってるガはまずいのか。かんがえるに、とってから時間がたっている。チッソ肥料のくれすぎ。連作で土壌消毒剤の使用、などか。

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(64)クルミ 広報誌2024年7月号掲載

クルミの画像

キョンナ(去年)の秋は拾ったりもらったりでクルミがイッペーきた。もちろんカラに肉がついているやつ。それをコヤシブクロに入れてホンナゲテおき、肉をくさらせる。腐ったら水洗いしてきれいにする。イモグルマですると楽らしいが、ないので一斗缶に入れ、棒の先に横木を十文字につけたのを作り、カンモシて腐ったのを洗い流す。何度かしてきれいになったら天日で乾かす。カラスに注意。乾いたら空米袋に入れてしまっておく。トレ秋はいそがしくて、それ以上かんまっていられない。

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